2007年08月16日

melody. - READY TO GO! (July 2007)

READY TO GO!(初回限定生産盤)(DVD付)ファーストとセカンドのインターバルが2年3ヶ月もあったmelody.ですが、サード・アルバムは間隔を一気に一年も短縮して出ました。オープニングを飾る先行シングル“Finding My Road”のタイトルが物語っているように、ココに来てようやく歌手として進むべき道を定めたようです。アート・ワークもそれに沿ったデザインになっています。melody.は試行錯誤の果てにサイバーワールド(電脳世界)の歌姫として生きて行くことにしたようです。

要はKylie Minogueのようなデジタル・サウンドを基調としたポップスというわけです。5曲目や13曲目なんて、パクリと言われても仕方ない程です。当然テクノと呼ばれる類の音楽の手法があれこれ使われるわけですが、仮想空間に響き渡る歌声には多分にヒューマンな感触があります。そもそも仮想空間というと閉鎖的なイメージですが、ハワイ出身のmelody.に合わせた奥行きと広がりを持った開放的なサウンドです。一言で言えば「キラキラ・サウンド」です。猛暑の今、涼を取るのに格好の音楽かもしれません。

もし、melody.がToy's Factoryではなく、AVEXからデビューしたら、最初からこんな感じのサウンドだったかもしれません。For LifeのDOUBLEとToy's Factoryのmelody.、やってる音楽は全然違いますが、どちらも所属レーベルにそれまでは居なかったタイプのアーティストという点が共通しています。ただ上手く時流に乗った(というか、J-R&Bブームを牽引した)DOUBLEと違い、J-R&Bブームがピークを過ぎた頃にデビューしたmelody.の場合、R&Bでまだ行けるというレコード会社の目論見が大きく外れて、試行錯誤の波に呑まれてしまったようです。セカンド・アルバムまで2年以上待たされたのが、何よりの証拠です。

元々歌い方がちっともR&Bっぽくないmelody.ですから、ダンサブルな曲もソウルフルなバラードもサラリと歌っています。これではアメリカ本土へ持って行っても全然売れないでしょうが、日本なら杏里のような成功例があるわけで、日本人の体質にはむしろこの方が合うようです。逆に本場のR&Bシンガーのようにネチっこく歌わなきゃダメという方々には、相手にしてもらえないでしょう。でも、Janet Jacksonもこの部類の歌手じゃありませんか?気に入るか否かの境界線は、そのあたりじゃないでしょうか?

ただ、本作に収録されたカバー曲の斬新なアレンジには若干食傷気味であります。全米No.1ヒットとなったPeter Ceteraの“Glory Of Love”のことです。“Over The Rainbow”という前例があるにも拘らず、真っ先に違和感を覚えてしまったのです。恐らく、如何にもDavid Fosterらしい仕上りの重厚なオリジナルをリアルタイムで聞いてしまったせいで、私の中でこの曲のイメージが化石のように固定化されてしまったのでしょう。逆にmelody.のバージョンを気に入った人がオリジナルを聞いたら、どういう風に受け止めるのでしょうか?

まあ、よく考えてみれば、デビュー当時から基本はこのサウンドでしたね。“Dreamin’Away”の音世界をそのまま広げただけと言い切ったら味気ないですかね。でも、売るためにR&Bテイストを取り入れて、徒に遠回りしてしまったような感じです。Soweluが3作目で訳分んなくなっちゃったのと好対照ですね。そんな訳でSunHeroますますmelody.にメロメロです(笑)。

誤解を避けるために付け加えておきますが、Soweluの昨年のアルバム“24-twenty four-”、ファンの間では評判がいいようですね。オリコンで初登場から2週連続で3位にランクされ、自己最高位を記録しました。どうやら、ファンの大半はPOPS志向のようです。私はR&B志向を極めたセカンド・アルバムが非常に好きだったので、突然の方向転換に困惑してしまった訳です。別のトピックで触れたように、背景も理解しています。でも、あの路線変更は唐突過ぎて付いて行けません。次作に期待してます。

READY TO GO!(通常盤)DVD付限定盤が「緑のメロディ.」なら、こちらは「赤いメロディ.」の通常盤です。(笑)
posted by SunHero at 01:40| 東京 ????| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽レビュー(日本) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
SunHeroさん、こんばんは。
このアルバム、気になっております。
というのも、先行シングルの"Love Story"が素晴らしいバラードだったからです。しかも音楽性もデジタル・ポップ路線となれば…。個人的にはJ-R&Bはどうも好みでないので、今回の音楽性の変更には大賛成なのです。
Posted by ピッペン at 2007年08月16日 21:05
ピッペンさん、早速のコメントありがとうございます。
他の曲(例えばアップテンポなもの)も気に入れば「買い」だと思います。下のPosted by SunHeroをクリックしていただくか、文中の“Finding My Road”のリンクから同曲の商品ページへ行くと、ビデオクリップが試聴できます。ご参考にしていただければ幸いです。
Posted by SunHero at 2007年08月17日 00:08
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