2007年12月26日

胡楊林 (Lydia Hoo) - 香水有毒 [台湾版] (March 2007)

英米モノや和モノに比べると圧倒的に情報不足なため、アジア物の紹介は滞りがちです。今年も例年並にアジア物のCDを買っていますが、根本的に香港・台湾・韓国などの芸能界の状況がまるで分っていない上、三大ご贔屓歌手=フェイ・ウォン、ケリ−・チャン、ジジ・リョンが鳴りを潜めてしまったので、未知のアーティストばかりになってしまいました。こうなると得られる情報は現地の言語で書かれたものばかりで、どうしても取り上げ辛くなってしまう訳です。

流石に年末になりましたので、分らないなりにも何かしら紹介しておこうと思い立ちました。今日取り上げるのは、胡楊林(リディア・フー)のデビュー・アルバムです。中国盤は2006年6月リリースですが、今年に入って表題曲のMVを収録したVCD付きの台湾盤が出て、初めてその存在を知りました。

胡楊林(リディア・フー)は美術学校在学中からバンド活動をする傍ら、ネット上で自作小説を発表していたそうです。卒業後は広告会社に勤めながら、セッション・シンガーとして活動していて、プロデューサー=王虎の耳に留まり、メジャー・デビューのチャンスを掴んだそうです。台湾盤はSony BMGからのリリースですから、将来的には日本デビューの可能性もあります。

ネット上で公開された表題曲のデモ・バージョンが注目されて、台湾の大物プロデューサー=江建民を招いてレコーディングし直したそうです。道理でこの曲だけ突出した出来映えですが、他の曲においてもアイドルとは一線を画した歌声で、歌手としての可能性を大いに感じました。

少年のような硬質な歌声ですが、女性らしい柔らかい歌い方で、生まれながらに歌手になるべく資質を授かっていたかのようです。中域から高域へすぅ〜っと上がっていく部分には何とも言えない色気があります。これで、もう少し低域の声に厚みがあれば、「中国の柴田 淳」と評したいところです。

そういう中高域の特性を強調したかったのか、スローで静かな曲が中心ですが、硬質な歌声はリズミカルな曲でも十分イケルように思います。ロック調のミディアム・ナンバー=Track 4にその片鱗を感じました。

本作には、表題曲のカラオケ・バージョンと男性ラップをフィーチャーしたヒップホップ・バージョンも収録されています。楽曲数を水増ししてフル・アルバムに仕立てようとしたのか、表題曲をモチーフに歌唱力の可能性を試したのか、表題曲を気に入ってくれたファンへのサービスなのか、その全てを意図した結果なのか分りませんが、表題曲に依存しすぎな印象は拭えません。

才色兼備な彼女なら、中国では珍しいシンガー・ソングライターとしてステップアップしていくのではないでしょうか?次作に期待せずにはいられません。
posted by SunHero at 00:52| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽レビュー(ASIA) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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